リアホナ 2005年6月号 スペシャルオリンピックス熊本大会に教会名でボランティア関与を表明

    スペシャルオリンピックス熊本大会に教会名でボランティア関与を表明

    長野でのスペシャルオリンピックス国際大会(知的障害者のためのオリンピック)には教会から約50人の会員がボランティアとして参加した。それぞれがすばらしい体験をし,参加者は口をそろえて,かけがえのない経験であったと語る。(『リアホナ』2005年4月号チャーチ・ニュース,7参照)その感動を再び味わえる全国大会が来年度に熊本で予定されている。

    スペシャルオリンピックス(SO)が日本に誕生したのは今から13年前。熊本をさきがけに,日本各地でプログラムが開始されていった。今でこそSOは日本各地に組織される団体になったが,その最初のステップを踏み出したのは熊本在住の中村勝子さんだった。

    SO熊本の事務局長である中村さんと教会広報部のスタッフは,長野での国際大会のときに偶然出会い,その後,親交を深めることとなった。4月には地域広報ディレクターのステレット夫妻とミルズ福岡伝道部部長が熊本のSO事務局を訪れ,中村さんや関係者と来年度の熊本での大会に向けての意見を交わした。

    スペシャルオリンピックスでは,知的障害を持った参加者を「アスリート」と呼び,ボランティアで参加するコーチによって指導が行われている。ともに楽しみながらスポーツ技術を向上させることが社会的自立につながるという考えから,順位にこだわらず,それぞれが勝者として評価を受ける競技システムになっている。トレーニングプログラムを終了したアスリートは,県大会,全国大会,世界大会に至るまで,いずれにも参加することができる。アスリートの年齢,性別,競技能力等に応じた同じレベルで競技が行われ,だれもが優秀な成績を収める機会が設定されているので,それぞれの成長にとって効果的な競技環境が提供されることになる。

    SOのあらゆる実務はボランティアによって支援運営されており,ボランティアの側でも,それぞれできることに応じて多様な奉仕の場を選択することができる。長野での国際大会のときも,選手団を引率する教会員もいれば,バスターミナルの誘導に携わった教会員,そのほか雪かきや総合案内ブースで働く教会員など,多くの場所が提供された。

    ミルズ伝道部長は「来年度の熊本での全国大会で,会員や宣教師がお手伝いできることがあれば,喜んで協力いたします」と中村さんとの会談の中で伝え,福岡伝道部内からさらに多くの人々がボランティアに参加できるよう,SOについて紹介していくことを約束した。また,ステレット長老は,「長野の大会に参加した会員の協力も得ながら,そのすばらしさを伝える機会を計画していきたい」と話した。二人の申し出に対して「無理なく楽しく参加することが大切です」と中村さんは話し,教会からの支援に感謝の気持ちを伝えた。

    ミルズ伝道部長は,カトリック信者である中村さんと奉仕活動についての,それぞれの価値観や宗教観についても語り合い,名古屋伝道部で宣教師として奉仕した経験についても分かち合った。

    ステレット長老からは,教会が日本国内や各国でカトリック教会と協力しながら多くの人道援助プロジェクトを行っていることが紹介された。ミルズ伝道部長とステレット夫妻は,中村さんがアスリートの自立のために準備を進める宿泊施設や開墾された広大な畑にも案内され,様々な形でSOが支えられている姿も目にすることとなった。

    信仰や信条を異にする人々に心を開き,自らの信じるところを率直に語り合って,お互いに共通する価値観を見いだしつつ,同じ目的のためともに奉仕するのはすばらしいものである。ボランティアに参加する教会員にとっても,広い視野に立って自分の信仰を再確認する絶好の機会となることだろう。

    来年度の全国大会は2006年11月に熊本で開催される。教会でも長野大会同様,その大会に向けて多くの教会員ボランティアの参加を奨励していく計画を立てている。◆