ただ,神を仰ぎ見て,従います

    ただ,神を仰ぎ見て,従います

    エリアプラン シリーズ #3

    エリアプラン シリーズ #3

    「シンプルにします」─その意味と応用の仕方について語る 

    アジア北地域会長会第二顧問  チェ・ユーフワン長老

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    真理はシンプルかつ明快です

    崔 長老:

    エス・キリストの福音は深遠でありながら,実に,シンプルで分かりやすいものです。イエス・キリストはこう言われました。『……心をいれかえて幼な子のようにならなければ,天国にはいることはできないであろう。』(マタイ18:3)幼い子供は単純かつシンプルに考え,疑うことなく何でもすぐに受け入れます。

    専任宣教師のことを考えてみてください。18歳や19歳のこの若者たちは,世の人々の目には取るに足りない人に見えます。しかし,彼らが神のであるということを,わたしたちは霊的な目を通して知っています。神が若い男女を宣教師として召されるのは,彼らが清く純朴だからです。そのために,彼らは神のを受け,キリストを信じる信仰と主の業を推し進める情熱に満たされる資格があるのです。

    主はこう教えておられます。『したがって,あなたがたはどのような人物であるべきか。まことに,あなたがたに言う。わたしのようでなければならない。』(3ニーファイ27:27)キリストのようになるためには,キリストのように考え,行動する必要があります。複雑かつ問題の多い世界でそれができるように,もっとシンプルに考えて行動しなければなりません。

    韓国と日本における複雑な社会経済的環境

    サタンは真理への道を複雑にし,わたしたちの目を欺き,判断力を狂わせようとしています。韓国と日本の聖徒は,非常に複雑な社会で生活しています。科学技術と文明が高度に発達した社会です。そのような環境の中で,わたしたちはたやすくサタンに誘導され,真理からそれることがあります。そのままでは,神が備えてくださったシンプルで明らかな真理が目に入らなくなってしまいます。自分自身と自分を取り巻く環境をシンプルにできなければ,わたしたちはサタンが望む方向に進みやすくなってしまいます

    人は,より良いものを追求する性質があり,そのためにより速く,より容易な方法を探し求めます。インターネットを通じて,手っ取り早い,容易な生き方を見つけることがよくあります。例えば,韓国と日本における教育熱について見てみましょう。何が『良い教育』かを判断する際に,親は迷ってしまうことがあります。自分の子供が大学に行き,出世するように,親は世が設けたガイドラインと方法を探し,最も速く,最も容易な方法を見つけようとします。それが『良い教育』であり,子供にとって良い生き方だと思うのです。

    頭や心の中にいろいろな思いや考え,不安があるときには,シンプルにしてください。青少年やヤングアダルトはどういう人でしょうか。良い教育とはどんな教育でしょうか。神の視点から見てみましょう。青少年とヤングアダルトは神の子供であり,無限の可能性を秘めています。良い教育とは,これらの貴い神の子供たちがそれぞれの可能性を最大限に伸ばし,永遠に関わる知識を増し加え,神が望んでおられるような人物になるうえで役立つ教育を意味します。ですから,親は,子供が神の望んでおられるような人物になることに焦点を当てて,助けなければなりません。親と子供が複雑な大学入学のプロセスを研究することにあまりにも忙しすぎて,忠実に霊的な生活を送れないとしたら,教育には何の価値もありません。しかし,家族の一人一人の霊性を優先するならば,大学入学のプロセスはシンプルになり,教育は価値あるものとなります。ニーファイ第二書第9章29節の中でそのことがはっきりと述べられています。『神の勧告に聞き従うならば,学識のあることはよいことである。』主の見方とは異なる見方を持ち,世の知識を求めていると,より大切な原則を見失ってしまいます。主が見ておられるように見,優先順位を明確にするならば,わたしたちは正しい道にとどまり,子供たちが神の望んでおられるような人物になる能力を伸ばすことに焦点を絞ることができます。

    恐れることなく,主を仰ぎ見る

    わたしたちを取り巻く状況により,大学の準備のために,早朝セミナリーを行うのが難しいかもしれません。子供が放課後に塾へ行き,また親が遅くまで仕事をすることで,聖文を読むのが難しいかもしれません。それでも,主は,状況を理由にしてわたしたちが家庭の夕べを行うことや聖文を読むこと,セミナリーを行うことを怠らないようにと望んでおられます。また,環境が変わるまで待つことのないよう望んでおられます。

    エズラ・タフト・ベンソン大管長はこう言われました。『この世は環境を変えることによって人間を形成しようとしますが,キリストは人々を変え,それによって彼らが自らの手で環境を変えられるようになさいます。』(『歴代大管長の教え─エズラ・タフト・ベンソン』71,73)教えられたことに厳密に従い,最も大切なことを第一にすることで,わたしたちはシンプルにすることができます。人は変わることによって環境を変えます。シンプルにすることでわたしたちは変わり,次いでわたしたちの周囲の環境が変わります。わたしの子供の一人が,彼の伝道中に次のような手紙をくれました。『家族で聖文を読むときにうわの空だったり,セミナリーでときどき居眠りしたりしたことがあったけど,それでもそのときに教わったことは今でも覚えています。』わたしたちはこの教えに従い続ける必要があります。

    世の煩いがあるときには,天を仰ぎ見てください。次の聖文の教えに従ってほしいと思います。『あらゆる思いの中でわたしを仰ぎ見なさい。疑ってはならない。恐れてはならない。』(教義と聖約6:36)

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    天を仰ぎ見ることなく,周囲を見回していると,進歩は止まります。

    妻とわたしは海外留学し,二人とも学生でした。授業を受け,生計を立て,子供の世話をしなければなりませんでした。銀行の預金残高はいつも十分ではありませんでした。若い父親として,どうすればよいのか分からないことが何度もありました。ある夜のこと,目を覚ますと,妻は泣きじゃくる子供をあやしていました。その様子を見て,わたしは気が重くなりました。自分たちが置かれた状況に耐えられないと思いました。わたしは家を出て,うなだれたまま,行く当てもなく,暗い夜道を歩き回りました。ふと気がつくと,神殿の前に立っていました。美しい神殿を見上げると,ある思いが心に浮かびました。『ここに天の御父がおられる。』わたしの心は和みました。わたしはすぐに家に戻り,妻に謝りました。その経験から,苦難の中にあっても主を仰ぎ見れば,心に平安を得られるということを学びました。複雑な問題を複雑な方法で解決しようとしないで,心を主に向け,主に頼るようにしました。そのような生き方を継続したときに,たくさんの祝福を受けました。

    シンプルな方法により教会で奉仕する

    シンプルの原則を教会における奉仕に応用してみましょう。教会には行わなければならないことと,行わなくてよいことがあります。全部行ってもよいのですが,できることを初めに行うのが理想的であり,より成長につながります。できること,行わなければならないことを最初に行ってください。シンプルにするとはそういう意味です。あなたがビショップであれば,たくさんの召しを与えることよりも,本当に必要な召しを与えることの方が大切です。ワードにはおよそ150の召しがありますが,70人から80人のワードの場合,これらの召しの全てを与えることはできません。これは,責任を部分的にのみ果たせばよいということではなく,まず欠かすことのできないことをできるようにし,それができたら,次のステップに進むことができるということです。

    評議会を例にとってみましょう。議事予定案に基づいて話すことはたくさんありますが,シンプルにする必要があります。優先順位に従って事前によく計画を立てれば,話し合う時間は十分にあるでしょう。3時間も,4時間も長い集会を開く必要はありません。賢明な指導者は優先順位を付けるのが上手です。優先順位を決めなければ,集会や活動をシンプルにすることはできません。奉仕するときに,優先順位を定めれば,ワードは強くなり,会員数は増えることでしょう。

    わたしたちは,会員が家族とともに安息日をく保つことができるように助ける方法に焦点を当てる必要があります。教会の召しが,安息日を聖く保つのに妨げとならないようにしなければなりません。

    シンプルに考えることから始める

    1975年,スペンサー・W・キンボール大管長が韓国を訪れて韓国大会に出席したとき,「昇栄の輪」について話しました。セミナリー・インスティテュート,伝道,永遠の結婚から成る輪は昇栄への門であると言いました。当時,わたしはまだ若かったのですが,その言葉に深い感動を覚えました。永遠の命に至る道は細くて狭いですが,そこに向かうステップは明らかでシンプルです。まず神の義を求めてください。神を第一とすれば,これらのものは全て添えて与えられると,神は約束しておられます(マタイ6:33参照)。わたしもほかの多くの指導者も,生涯を通じて,この約束が成就するのを目にしてきました。それでもなお,何も保障されていないと感じるかもしれませんが,ただ,わたしたちがこの原則に従えば,神はわたしたちを助けてくださいます。

    ヤングアダルトの皆さんに強くお勧めしたいと思います。この複雑な世界にあって,未来が不確かなものに見えるかもしれません。しかし,神のを第一にし,従ってください。未来を恐れないでください。神はこう告げておられます。『研究によって,また信仰によって学問を求めなさい。』(教義と聖約88:118)決断の岐路に立つときに,恐れないで,主を仰ぎ見てください。顔を上げ,全力を尽くして前進すれば,神は助けてくださるという,信仰と証を皆さんが持てますよう,わたしは願っています。シンプルに考えることから始めてください。

    兄弟姉妹の皆さん,イエス・キリストの福音は,それをどれほど懸命に複雑にしようとしたとしても,シンプルです。わたしたちは最も大切なことに心を集中することによって,シンプルな生活を維持しなければなりません。世の影響に心を乱されないようにしてください。神はわたしたちの思いを御存じです。天が地よりも高いように,主の思いはわたしたちの思いよりも高いのです(イザヤ55:8−9参照)。神を仰ぎ見て,神に従うことがその方法です。」