末日聖徒イエスキリスト教会 リアホナ2014年8月号 宗教指導者との夕食会

    宗教指導者との夕食会 

    (地域広報部)

    ─信仰や信条が異なる中での一致

    異なった宗教間での対話や交流を目的としたイベントが欧米では盛んに行われ始めている。インターフェイス(Interfaith─信仰を越えた)という言葉も頻繁に使われるようになり,信仰や信条についての違いを乗り越えて,互いに歩み寄ろうとする機運が高まっている。

    教会の広報部でも,インターフェイスの活動は,モルモン・ヘルピングハンズや他のオピニオンリーダーとの活動同様に重要なものと捉えられている。

    6月10日(火曜日)にアジア北地域会長会が主催者となり,異なった宗教観を持つ人々をゲストに迎えての夕食会(インターフェイス・ディナー)が開催された。イスラム教,ユダヤ教,仏教,神道,キリスト教の関係者とともに,宗教学の研究者,過去にブリガム・ヤング大学の宗教と法律のシンポジウムで講演を行った教育関係者も招かれた。昨年に続き2回目の開催となり,教会からは地域会長会に加えて,地域七十人,東京近郊のステーク会長,広報ディレクター,広報部の責任を受けている兄弟姉妹がゲストを迎える。教会が行ってきたモルモン・ヘルピングハンズや人道支援活動を報告するパネルが展示され,様々な意見が交わされ,交流する機会となった。

    特に今回は,イスラム教徒とユダヤ教徒の出席者に配慮し,食事も,彼らの食習慣に準じたハラルやコーシャーに則ったものが準備された。アジア北地域会長会のマイケル・T・リングウッド会長は歓迎の挨拶の中で,「社会には多くの問題があります。わたしたちは異なった宗教観を持ちますが,懸念する共通の問題を解決するために一緒に力を合わせることができます」と話した。地域会長会の3人全員が出席し,姉妹たちとともに出席者と歓談し,出席者からの提案に耳を傾けた。

    出席者を代表して,イスラム教の宗教指導者は次のように挨拶した。「異なった宗教を持つ人々が集まるこのようなすばらしい集会には初めて出席しました。どのような人たちが集まるのかと最初は心配していましたが,期待以上のものでした。わたしたちは互いに知らないことが多すぎます。このような機会を継続して,もっと知り合い,もっと親しくなれればと願っています。わたしたちにとって大きな一歩を踏み出したような気持ちです。」

    信条の違いを保って認め合う

    広報ディレクターの最も重要な責任は「教会と教会指導者の品位を守る」ということ。そして,「教会に好意的な印象を持つオピニオンリーダーと,批判的な立場を取るオピニオンリーダーとの関係を構築する」というものだ。これらの活動を通じて,教会への正しい理解を深めてもらうことが教会の広報活動の基本になっている。教会では幾つかの分野(宗教,大学を主体とした教育分野,メディア,政治等)でのオピニオンリーダとの関係作りを行っているが,優先度を最も高く設定しているのが「宗教」の分野のオピニオンリーダである。信仰観や信条が異なる中での一致は難しく,互いの教義の違いが原因で論争やトラブルに発展するケースも世界では珍しくない。どちらが正しいかということに焦点を当てることで,互いに正しくない道を選択してしまう場合もある。しかし,教会が進めるインターフェイスの活動では,信条や教義の違いがある状態を保つことや認め合うことを前提としている。むしろ,社会の中での共通の問題を見いだして,そこに焦点を当てること,また,同じ社会に生活するものとして,自分たちだけでは解決することが難しい問題に一緒に取り組むことを目的としている。アジア北地域広報部でも,インターフェイスの活動は教会が門戸を開くうえでは最優先される活動と考えている。

    教会の広報評議会の神権アドバイザーとして働く十二使徒のL・トム・ペリー長老と,補佐を務めるクリストファーソン長老は,「これから教会は様々な問題に直面していきます。神権指導者だけで解決しようと奮闘するのではなく,ぜひとも広報ディレクターの助けを受けてください。広報活動の影響力によって解決できる問題がたくさんあります。そのためにも,広報ディレクターとして責任を受ける人たちは,プロフェッショナルでなければなりません」と強調している。広報ディレクターとは,教会の他の責任とは少し異なり,会員ではなく教会外の人たちを対象とした責任と言える。教会とオピニオンリーダーの間に立てるバランス感覚を持ちながら,門戸を開く役目を担っている。そして,「門戸を開く」とは,招き入れるだけではなく,自分たち(広報ディレクターと神権アドバイザー)も赴くことであると広報部では考えている。◆