リアホナ2011年3月号 先輩からの手紙

    先輩からの手紙  

     ◉上西士 門兄弟/横浜ステーク川崎ワード

    取材当日は大学入試本番の数日前だった。工学部で材料工学を学びたい,と目を輝かして語る。志望のきっかけは,中学生のとき川崎ワードに集っていたアメリカ人留学生の兄弟がこの分野を「すごく楽しそうに」学んでいたことから。「一つの材料があるだけで,システムが変わらなくても今ある装置がぐっと進化する。目立たない分野ではありますけど,基礎的にすごく皆の役に立てるのは大きな魅力だと思いますね。」末日聖徒のご両親のもとに生まれ,妹さんが1 人の4 人家族。趣味は音楽で,ピアノとチェロを弾く。efyでは音楽プログラムを担当している。

    上西士門兄弟は1 9 歳,efy対象年齢枠の1学年上で,20数人いるビルディングカウンセラーの中では最年少である。昨年春に高校を卒業して浪人生となったとき,ビショップに勧められ,「いい気分転換になると思って」インスティテュートに登録した。けれどもその軽い気持ちとは裏腹に,上西兄弟のその後はインスティテュートの存在によって,目からうろこが落ちるように大きく変化していくことになる。

    上西兄弟は,セミナリー時代とインスティテュートとの違いを,指導者に従う意味を知ったこと,主の愛を知ったこと,の二つに要約する。

    「指導者に従う,支持するって何だろう,と思っていたんですけど,従っているつもりで,実際にはこういうこともああいうこともしていなかった,行動4 4 が伴っていなかったんだなということが分かって,すごく反省させられました。」

    例えばニーファイ第一書第16章,荒れ野の旅の途中でニーファイが鋼の弓を折ってしまい食糧が手に入らなくなったとき。 「さて,わたしニーファイは木で一つの弓を作り,まっすぐな枝で一本の矢を作った。それでわたしは,弓と矢,石投げと石で身を固め,『食糧を得るのにどこへ行ったらよいですか』と父に尋ねた。」(23 節)

    「彼(ニーファイ)が,主に頼るだけじゃなくて,この世的な手段も全部尽くしていたんだと知ったときに,お祈りしていればかなうってものじゃない,自分ができる限りのこともしなくちゃいけないということをそこでわたしは初めて知って,こういうことか! と衝撃的でした。ニーファイ第一書のあの一連の出来事にはそういうことがいっぱいあって,( セミナリーのとき)読んだつもりだったけど読んでいなかったな,と思いました。」

    特に上西兄弟にとって, 御霊を受けるためにはニーファイのように行動しなければならない,そこに原則と方法がある,と知った衝撃は大きかった。「毎週のレッスンがほんとうに大きな糧となって,主の愛を感じてしょっちゅう涙を流す……クラスで涙を流すなんて今までなかった経験で, 何と言ったらいいか分からないくらいすばらしかったんですね。」こうして上西兄弟はインスティテュートに強く引かれていった。

    御霊を受ける方法が分かってきた

    「モルモン書」クラスと並行して「指導の原則」クラスを受講していた上西兄弟は,そこで初めてefyと出会った。

    「何か,とてつもないものが始まる」と感じた上西兄弟は,後期も続けて「指導の原則」を熱心に受講し,やがてビルディングカウンセラーに召された。

    efyはしばしば,御霊を受けるためのプログラム,と形容される。─上西兄弟も青少年のときには,「御霊を受けたことがあり,これが御霊だということは分かっていたけれども,受ける方法 がよく分からなかった」という。ユースカンファレンスの証会などで涙を流して証するときに感じる,それが御霊だという典型的な認識だった。「とても強く感じる御霊にしか目が行っていなくて,日々感じる,わたしの生活を助けてくれる御霊の存在にあまり気がついていなかったんですね。インスティテュートのクラスを通じて,認識がかなり変わってきました。こうやって御霊を受けるんだ,っていう方法が,説明しにくいんですけど何となく分かってきて,それを実際にやってみて,またクラスを受けて,また勉強し直してまたやってみて,っていうのを繰り返して,あ,こういうことか,こういうことか,というのが自分の中で少しずつ,重なってきたと思います。」

    上西兄弟がインスティテュートのクラスで積み重ねてきた,霊的な原則を学び,それに従って実際に行動することで原則の正しさを知ることを繰り返す,そのプロセスを体験できるように設計されているのがefyだという。

    「(青少年に)どういうものが御霊なのか,に気づいてもらい,どうやったら御霊を受けることができるのか,その方法を知ってもらえたらいいなあと思います。彼らの人生が大きく変わる,というのが確信できます。わたしたちが彼らの人生を変えるプログラムに携われると思うだけで,もう,すごい元気が出ます!」─efyの「とてつもなさ」のゆえんを上西兄弟はこう説明する。

    受験生のあなたへ

    受験生として待ったなしの立場にいる上西兄弟。─ご両親は? と水を向けると,「理解してくれてますけど,とっても心配もしていますね。今,ワード宣教師で,英会話やジョイントにも参加したりするので。『え?今日も教会行くの? 今日も行くの?』って言われて。妹は,わたしが夜な夜な出かけて行くって思っているんですね。いったいいつ勉強しているんだろう,って(笑)。

    もう,時間は足りないし,勉強はしなきゃいけないし,ワードでの責任もありますし,どう考えても自分はつらいはずなのに,一つ一つをやっている間が楽しくて。何でこんなに楽しいんだろう,時間が足りないからってやめるのはもったいない,と感じるようになりました。」

    上西兄弟は同じ受験生として,受験が目の前なのに,夏休みに1週間もefyにかまけていられないよ,という中3,高3の青少年の心情は実感として─「ほんとうに よく分かります!」と言いながら,あえてこうアドバイスする。

    「まだefyまでは半年ありますので,半年かけて,その1週間でやらなければいけないことを今のうちにやってください。部活を前もってするというのは難しいけど,勉強に関しては半年かければ十分に準備できると思います。一人一人がefyに行きたいという望みをもって祈って,指導者や学校の先生などに相談して方法を(それは一人一人違う方法だと思います)見つけるときに,絶対に準備できる,と自信をもって言えます。わたしも,これだけ(インスティテュートやefyなどのために)動きましたけど,この大学受験に向けてそれなりに準備できていると思います」ときっぱり言い切る。

    「聖典勉強と受験勉強の方法ってすごく似てて,同じ原則が使えるんですね。だから教会に行って勉強することが受験勉強にも全部応用でき,とても役立ちました。」

    そういう原則を学んで実際にアクション(行動)してみる場所がこのefyの1週間の中には……

    「はい,いっぱいあります。霊的に学ぶ時間もあれば実践する時間もあります。また,楽しい時間もいろいろありますけど,その細かいところで彼らは学んだ原則を実践することができます。そして毎晩の聖典勉強で,彼ら一人一人が神様と交わる時間も持てますし。もう,全部そろっていると思います。」◆