末日聖徒イエスキリスト教会(モルモン教)リアホナ2010年1月号 第11回ブリガム・ヤング大学ハワイ校全国高校生英語スピーチコンテスト

    第11回ブリガム・ヤング大学ハワイ校全国高校生英語スピーチコンテスト

    ── 斉藤春奈姉妹,教会員として2人目の優勝者となる

    11月14日(土)に東京の吉祥寺の教会堂を会場として,第11回全国高校生英語スピーチコンテストが開催された。来賓に,遠藤利明衆議院議員(元文部科学副大臣)を迎え,全国各地の予選大会で選出された14人の高校生が「家族」をテーマに4分間のスピーチを披露した。

    今年度の優勝者は,千葉県立成田北高等学校2年の斉藤春奈姉妹(成田ワード所属)。

    「家族をつなぐ強い鎖」と題したスピーチは,大家族の中で育った経験を土台に,ときにユーモアを交え聴衆を魅了した。持ち前の明るさと流暢な語り口は,審査員だけではなく,会場に集った人々にも強い印象を残すものだった。

    準優勝は,「家族のきずなを強めることについて」というテーマで語った成城学園高等学校2年の下條友里さん。第3位は,「わたしのナンバーワン・サポーター」のテーマでスピーチを行った長崎県立佐世保北高等学校2年の松口真理子さんが受賞した。過去11回の全国大会の中で,教会員として優勝したのは,斉藤春奈姉妹で二人目となる。優勝した斉藤姉妹には,副賞として,ブリガム・ヤング大学ハワイ校へのサマースクールへの招待が贈られる。

    また,優勝した斉藤春奈姉妹は,11月30日に成田市の小泉一成市長を表敬訪問し,優勝の報告を行った。市議会でかなりスケジュールが立て込んでいる中での面談だったため,議員関係者で騒然とする中,議会室前の応接間に通され,面談が行われた。小泉市長は,春奈姉妹の顔を見るとほっとした様子で,全国大会出場前の訪問に続き2回目の面会を歓迎してくれた。

    市長は,何よりも全国大会での優勝がいかにすばらしい偉業であるかを賞賛し,感動している気持ちを押さえるのは難しいと話した。「成田市は国際都市を目指しているので,これは何よりの朗報であり,励みになります」と春奈姉妹へ語った。さらに,来年の手帳を見せ,「来年の千葉での地区大会は,もう予定に入れてありますから。楽しみにしてますよ」と関係者へ語り,終始和やかな雰囲気の中での歓談が行われた。

    第12回全国大会は2010年11月6日(土)に予定されている。詳細はホームページ(http://www.byuh.jp/)で公開予定。

    以下に,斉藤姉妹の優勝スピーチ全文の日本語訳を掲載する。

    家族をつなぐ強い鎖

    斉藤春奈

    皆さんの家庭に「家族の伝統」はありますか? 我が家にはあります。それは「家族そろっての夕食」です。ずいぶんささやかな伝統だと思うかもしれませんが,我が家の場合,少し事情が違います。毎日が楽しい戦いなのです。わたしの家は11人家族。9人きょうだいで,わたしは7番目です。

    食事の前に確認する,いつもの,そして極めて大切な質問は,「ねえ,お母さん,一人

    何個?」です。

    一人当たりの数が決まると,今度はその中でもいかに大きなおかずを取るかの戦いが待っています。

    食事の間は,戦いで息もつけないわたしたちですが,いちばん忙しいのは母です。わたしたちの一人が「お母さん,ご飯おかわり」と言うと,気がつけば母は炊飯ジャーとテーブルの間を9往復していることもあるからです。

    ところで,我が家の夕食はそれだけでは終わりません。食事の後は毎日デザートが出るのです。母は毎晩,手作りのチーズケーキ,アップルパイ,ヨーグルトアイスクリームなどを出してくれます。うらやましいですか。でも,デザートは「すばらしい」伝統なので,皆さんがそう感じられるのも当然だと思います。

    皆で食卓を囲んでいると平安な気持ちを感じます。いつも家族と一緒にいるのが大好きです。わたしにとって家族が一緒ということは自然なことなのです。

    しかし今,兄や姉は成人し,同じ人数で食事をするのは難しくなりました。「いつまでも家族で楽しい食事がしたい。」そう思ったとき,ある考えが浮かびました。「そうだ。この伝統を守って,将来自分で築く家族で続けていけばいいんだ。」今わたしは,このすばらしい伝統を受け継いでいきたいと思っています。

    伝統と言えば,以前,先祖や子孫は一つにつながる長い鎖のようなものだと聞きました。それは,先祖の伝統が世代を超えて受け継がれているという意味です。今のわたしがあるのも,先祖の偉大な努力のおかげなのです。それが分かると,先祖の人たちが,とても近くて親しい存在に思えてきました。

    わたしの祖母は,わたしが生まれる前に亡くなっていて,どんな人だったのか分かりません。父に尋ねると,わたしは死んだおばあちゃんにそっくりだと話してくれました。祖母は,わたしのように背が低く,そしてスーパーマイペースな性格だったそうです。さらに,祖母と祖父は人を呼ぶのが大好きだったそうで,祖父母の家は,いつも食事やおしゃべりを楽しむ人でいっぱいだったそうです。我が家の食卓がどうして楽しいのか,これで理由が分かりました。そして会ったことのない祖父母に親近感を覚えるようになりました。

    わたしは先祖からたくさんのすばらしいものを受け継いでいます。「家族そろっての食事」も含め,我が家にはすばらしい伝統があります。わたしは,こうした伝統を将来の自分の家族と分かち合いたいです。そうできるよう,今両親や家族からなるべくたくさんのことを学ぶのがわたしの責任だと思います。すばらしい家族の鎖の一つであることに感謝します。わたしは先祖と子孫を一つにつなぐ強い鎖になりたいです。◆