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ジェフリー・R・ホランド長老:教会はより多くのシニア宣教師を切実に求めている,ジョセフ・ワーカー, 2011年9月14日水曜日,山岳部夏時間午後11時28分発行のデゼレトニュース
ソルトレーク・シティー発:
末日聖徒の専任宣教師が初めて召されたのは,教会が組織されたのと同じ1830年のことである。それ以来,専任宣教師として奉仕するために100万人を超える会員が人生の数か月から数年の期間をささげてきた。現在は5万2,000人以上の宣教師が世界340箇所の伝道部で奉仕している。過去10年間は,毎年のように3万人前後の宣教師が召されてきた。教会は専任宣教師の年齢や性別に基づく統計を公表していないが,これまで宣教師として奉仕した100万人を超える会員たちは,そのほとんどが19歳から25歳までの若い男女である。
しかし教会の指導者は,その状況を劇的に変えたがっている。現在,推定で4,244人のシニア宣教師が世界中で奉仕している。
教会の十二使徒定員会の会員であり,宣教師管理評議会の一員でもあるジェフリー・R・ホランド長老は次のように語る。「わたしたちは最近,方針に変更を加えました。端的に言うと,成熟した会員が伝道に出やすい状況にしたいのです。何か月か家庭生活に影響が出ることは分かっています。これが犠牲だということも分かっています。結局これは伝道なのです。しかし,できるかぎり伝道に出やすい条件を整えたいと思っています。なぜならシニア宣教師がどうしても必要だからです。それは,彼らには大きな影響力があるからです。」
ホランド長老の言う方針の変更は5月に発表され,今月初めから発効している。新しい方針では奉仕の期間が6か月から23か月の範囲で選択できるようになり,住居費に月額1,400米ドルという上限が設けられた(これらの変更点に関する詳細は,枠内を参照)。
「伝道を考えるほとんどの夫婦にとって,伝道資金が大きな障害になります。」ホランド長老は,ソルトレーク・シティーの執務室で小さなテーブルの前に座ってこう語る。「宣教師の生活は質素なものですが,住居費についてはわたしたちにはどうすることもできません。世界には,莫大な住居費のかかる地域が数多くあります。
そのようなわけで,上限を設けようという声が教会の指導者たちから上がってきました。これからは,宣教師が支払う住居費は月額1,400米ドルまでとなります。多くの地域では,住居費はこの上限に満たないと思います。わたしたちは,伝道に出るかどうか決める際に,経済的な理由で他のすべてをあきらめなければならないという状況を打破したいのです。」
同様に,奉仕期間にもある程度の柔軟性が与えられた。ホランド長老はこう語る。「これまで自国以外で奉仕するシニア宣教師には一般的に18か月奉仕するよう求めてきましたが,これを長いと感じる人もいました。そこで,次の方針を作りました。『任地への往復の旅費を本人が負担するという条件の下で,本人にとってそれが最適であるならば,任期を6か月または1年とすることができる。』伝道活動を進めるうえで貴重な存在であるすばらしい夫婦が伝道に出られるよう,わたしたちはできるかぎり障害を取り除こうとしています。」
そして,シニア宣教師は間違いなく,教会の伝道活動全体において,この上なく貴重な存在であるとホランド長老は語る。「夫婦宣教師はこの御業にとって,言葉で言いつくせないほど大切な存在です。教会の340人の伝道部会長たち全員が,もっと多くの夫婦宣教師を望んでいるのです。」
ユタ州セーラム在住で,1年前まで伝道部会長を務めていたマイケル・L・ローソン兄弟も同じ意見である。
「わたしはもっと多くの夫婦宣教師を送るよう何度も要望しました。」最近までデトロイト伝道部の伝道部会長を務めたローソン兄弟はこう語る。「しかし,これ以上いないといつも言われました。」
「わたしの伝道部の夫婦宣教師たちは驚異的な働きをしました。若い独身の宣教師が年齢や経験,福音における成熟のゆえに持っていない力を携えて,夫婦宣教師は任地へ赴きます。……問題はただ一つ,数が足りないということです。」
そのようなわけで,ホランド長老によると,伝道部会長は非常に巧みに伝道部内で夫婦宣教師を配置する術を身につけるようになる。「伝道部会長の訓練でこのことを話します。夫婦宣教師は数えるほどしかいませんから,賢く使う必要があるのです。厳密には召しの一部ではではないのですが,夫婦宣教師は伝道部の中で,伝道部会長の手足となって働きます。成熟しており経験豊富ですから,割り当てられたワードや支部にとって祝福となるだけでなく,若い宣教師たちにも良い影響を与えます。この重要な要素についてはあまり語られることがないのですが,非常に大切であることは確かです。」
ホランド長老は,チリで伝道部会長を務めていたときに,あるチリ人宣教師の親が亡くなった経験を回想した。ホランド長老は遠い所にいたため,その宣教師のもとにすぐに駆けつけることができなかった。
「しかしそのエリアには,愛情深い年配の夫婦宣教師がいました。彼らがその宣教師のもとに行き,伝道部会長が本人と連絡を取れるようになるまでの間,一緒に腰を下ろして優しく気遣い,慰めてくれました。伝道部には立派な若い宣教師が何人もいましたが,この年配の夫婦のような働きのできる若い宣教師はいませんでした。」
同様に,伝道地のビショップや支部会長の,文字通りの「祈りの答え」として,夫婦宣教師が送られることがよくある。
「世界には,教会員の数が少なく,地元の指導者は教会に入って比較的新しくあまり経験がないという地域がたくさんあります。教会に入ってまだ2,3年にしかならない支部会長が,ベテランの教会員でビショップや高等評議員,補助組織の会長,教師を歴任した人と簡単に連絡が取れるのです。これがどんなにすばらしいことか想像できますか。夫婦宣教師には,確かに計り知れないほどの価値があるのです。」
現在ニュージーランド神殿の訪問者センターで奉仕するロナルド・B・ファンク・シニア兄弟は,数年前までワシントン州スポーケン伝道部で伝道部会長を務めたときのことをこう語る。その伝道部には,長い間伝道活動を行わず,伝道に関心のないワードがあった。何組もの若い宣教師たちがそのワードで伝道活動を始めようと,考えつくかぎりあらゆることを試みたが,何をやってもうまくいかなかった。この問題をどうにかしたいと地元の指導者が助けを求めてきたため,ファンク会長は一組の夫婦宣教師を送ってそのワードで奉仕してもらうことにした。そして,あまり教会に来ていない会員を短時間訪問して福音のメッセージを伝え,賛美歌を歌い,祈るようこの夫婦に指示した。
そのとき派遣された夫婦宣教師の姉妹はこう語る。「夫とわたしは会長から指示されたことを実行しようと思いました。従順な宣教師でありたかったからです。夫もわたしも歌が得意ではありません。歌など歌えないのです。でも,会長に頼まれたのだから歌おうと思いました。」そしてファンク兄弟は語る。「この偉大な夫婦宣教師が会員の家庭にもたらした御霊により,多くの人の生活が変わりました。教会に戻って来る家族が増え,彼らは近所の人や友人に福音を伝えるようになりました。何か月もしないうちに,ワードは分割されることになりました。」
もちろん,全てのシニア宣教師がワードや支部で奉仕するのではない。彼らの多くは神殿や訪問者センター,伝道本部で働いたり,医療や軍関係の割り当てを受けて奉仕したりする。
「夫婦宣教師は宣教師としての割り当てを自分で選べると言っているわけではありません」ホランド長老はこう語る。「これはあくまで召しであり,預言者の役割も変わりません。しかし,どこでも召された場所に行く19歳の宣教師とは異なり,夫婦宣教師はどのようなことがしたいか尋ねられます。そして,本人たちが希望する地域で希望するような働きができるよう,できるかぎりの配慮がなされます。」
シニア宣教師がどこでどんな召しを受けて働くかにかかわらず,例外なく言えることがある。それは,彼らがその務めを愛するようになるということである。
ホランド長老は語る。「これほどの祝福があるとは思わなかったと夫婦宣教師から何度も言われます。伝道が自分たちにとってどんな意味を持つようになるか,まったく知らなかったのです。夫婦は自分たちの犠牲について考えながら伝道地に向かいます。孫の誕生にも,バプテスマ会などの家族の神聖な行事にも立ち会えないことを寂しく思います。フットボールのシーズンチケットを家に残し,近所の人たちとの付き合いが当分お預けになるのも辛いことです。しかし,奉仕をするうちに,それが夫婦として歩んだ人生の中で最も実り多い経験だということが分かるのです。」
ホランド長老は続ける。「自分のために伝道に出る人はいないのですが,伝道によりいちばん祝福を受けるのは必ずと言っていいほど,宣教師本人です。19歳で伝道に出たときのわたし自身がそうでしたし,教会の夫婦宣教師たちも同様です。祝福を得たくて伝道に出るのではありません。祝福がついてくるのです。」
現在ソルトレーク・シティーに住むレイノルド・ブラウンとその妻ダイアンも同じことを経験した。しかも2度である。レイノルド・ブラウン兄弟はこう語る。「2004年にインドで奉仕するよう召されたとき,わたしたちは何かの間違いではないかと思いました。青天のへきれきでした。LDS慈善事業団で働くことになりました。インドで人道支援活動を行い,教会の人道支援関係の支出を監督するのです。そんなことが自分たちにできるのだろうかと,とても不安でした。」
しかし,彼らは「主が召される人には,その召しを果たす力が主から与えられる」と信じ,思い切って働き始めた。「すばらしい経験でした。」ブラウン兄弟は感動に声を震わせこう語る。「日々何をしたらいいのか分からなくても,へりくだって主の導きを求めると,導きが与えられます。そしてなすべきことが分かるのです。主は御業を進めるために宣教師をお使いになります。主の御手に使われていると感じるのはとてもすばらしいことです。」
そのときの経験があまりにすばらしかったので,ブラウン夫妻は2007年に再びインドに赴き18か月間伝道した。今回は福音を伝える宣教師としてである。彼らは設立されたばかりでなかなか軌道に乗らない支部へと送られた。「その支部に初めて行ったときには8人しかいませんでした。」ブラウン兄弟は語る。「しかも,彼らは新しい会員ばかりで,支部の運営とは何か,レッスンはどう教えるのか,集会はどう司会するのか,教会はどのように機能するのか,何も知りませんでした。」ブラウン兄弟は続ける。「教会歴が長く経験豊富な自分たちが送られたのは,彼らがそういった事柄を理解できるよう指導するためだと確信しました。若い宣教師たちが外に出て改宗者を探す一方で,わたしたちは会員たちを指導し,教え,励ますことに大半の時間を割きました。」わたしたちがその支部を離れるころには,支部の活発会員は68人になっていました。そして最近では会員が150人になり,そろそろワードになると聞いています。」
ブラウン兄弟は一瞬沈黙し,再び語る。「そのようなことを起こすために主が自分たちを使ってくださったと思うと,謙遜な気持ちになります。」再び感動に声を詰まらせ,こう語った。「伝道を考えたときには疑問を感じたり,気後れしたり,ためらったりしましたが,そんなことはこの喜びに比べれば微々たるものです。」
ブラウン夫妻は準備が整い次第,3度目の伝道に出るのを楽しみにしている。
ホランド長老によると,これは珍しいことではない。伝道による喜びと御霊に満たされて,多くのシニア宣教師が繰り返し伝道に出るのである。
しかしながら,夫婦宣教師の数はまだまだ足りない。
「この教会は伝道する教会です」ホランド長老はこうまとめる。「それがわたしたちの務めの本質なのです。わたしたちにはすべての生者と死者に手を差し伸べる責任があります。
ですから,教会の熟年の夫婦に向けたメッセージは簡潔です。わたしたちは心から皆さんを必要としています。皆さんが伝道に出やすくするため,わたしたちはできるかぎりのことを行っています。主は,主のブドウ園で働く僕たちに限りない祝福を約束しておられます。ですから伝道に出てください。今このことが求められています。皆さんを必要としている人がいるのです。
どうか,出てください。」
教会のシニア宣教師に関する指針の変更(2011年9月1日より実施):
夫婦宣教師は,(12か月,18か月,23か月に加え)6か月の奉仕することができます。
夫婦宣教師は任地までの往復の旅費を本人が負担するのであれば,18か月に満たない期間であっても(6か月または12か月)国外で奉仕できます。
夫婦宣教師は,家族の重要な要件のために伝道を短期間(通常7日から10日以内)休んで自費で自宅に帰ることができます。
夫婦宣教師が支払う住居費(家賃および水道光熱費,家具類)は,月額1,400米ドルまでです。これは,伝道費用の合計が月額1,400米ドルしかかからないという意味ではありません。夫婦宣教師には,個人的な支出(食事,医療,保健,インターネット,電話など)と伝道部内の移動費用も自分で支払う責任があります。
伝道本部または地域管理本部は,安全で清潔な,標準的な家具の付いた,家賃のあまり高くない適切な住居を夫婦宣教師が到着する前に見つけ,確保します。 夫婦宣教師は,若い独身の宣教師と同じ奉仕時間と伝道活動のスケジュールに従うよう求められてはいません。夫婦宣教師は,若い独身の宣教師のためのルールよりも頻繁に家族と連絡を取り合うことができます。
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